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刑事史跡散歩 📖

以前、中川善之助「民法風土紀」や団藤重光の「刑法紀行」について、お話した記憶があるのですが、その投稿文が見当たりません。

今回ご紹介する「刑事史跡散歩」も、それらに類する本です。

著者は、刑務官の世界に長年おられた方なので、その人の目から見た刑事史跡と言うものは、やはり、生々しさが伝わってくる気がします。

日本が近代国家をめざした明治においては、江戸の刑法制度を、基本的には継承しているので、封建的な人の扱いは、変わってはいないのでしょう。

また、日本全国各地における刑場跡を主に紹介しているので、貴方のお住まいの近くにある事・あった事象を知ることもできるでしょう。


岐阜の「加納藩刑場」の話には、「水野弥太郎」、所謂「関の弥太っぺ」の話が出てきますが、歴史上の人物として、知る人ぞ知ると言った人です。



著者は、この本の題名を、刑事政策史上、古い時代ほど「行刑」だけの分野で捉えることはできないので、「行刑史跡散歩」とはしなかったといわれますが、内容としては「日本行刑史を歩く」とでもいえる本ですので、この手の話に、歴史に興味があれば一度手に取ってみてはいかかでしょう。


※「刑事史跡散歩」後藤丈二「勁草書房)


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