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「権力と闘うための法律知識」📖

先ごろ(2023年3月13日)あの有名な袴田事件再審開始があったことは、まだ目新しいニュースです。
日本は免罪事件が多い国とも言われます。
免罪を考えるとすれば、これは、その一つとして、読まねばならないでしょう。
そして、また「国家権力とは何か」を問う際にも参考となるでしょう。
自己を守るために・愛する人を守るために読む本。
いいかえれば「さあ、身を守るために、皆さんも法律武装しましょう」というようなことです。


「男は一歩外へ出れば敵ばかり」とは古い言葉ですが、永遠的な言葉です。
朝起きて、人は、車や電車に乗っているときから、一日の仕事や生活のなかでは、法律にかかわることで生きています。
それらのほとんどは「相手(社会)との契約」から成り立っています。
「電車に乗る」「車を運転する」なども、「電車を利用するという契約を交わして、その電車に利用してもらうという行為と、その電車を利用するという契約」「車も運転するための道路交通法を守りながら、運転する」等。
仕事では、顧客又は不特定多数の人(社会)に対し、労務を提供するという契約をしている。その労務に対してのお金を報酬という形で受け取る・収益として受け取るなど。


事件・事故・病気などが起こる可能性が毎日ある中で人は生きています。その時に対処するための法律的対応が必要となります。
ちょっとしたことでも、問題にならないように、少しでも初期的段階での防御として、問題になった時でも、リスクの少なくなるように、身につけましょう…と言う本です。
危機管理とは、企業専門用語ではありません。
日常生活に潜む闇は、どこにあるか分からないのです。人によってそれを闇ととらえるか、知らにで通り過ぎるのかは色々ですが、時として人生を葬ってしまうこともあるから恐ろしいのです。日頃何もなく過ごすというのはないのですが、太平の日常が続くと人はつい忘れがちになってしまいます。幸福の裏には恐怖があることを認識しろというのは、嫌なことですが、実際は「いつ・どこで・どうして」が付きまとううのです。
誰でも「そんなことわかっている」と言いますが、実際にはそうなってしまう事のなんと多い事か。多くの場合人は、それを「運命」と片付けやすいのです。


運命は切り開くものだと思うなら、あらゆる危機も防御が一歩も二歩も先に行わねばなりません。ところがそれも難しいこともありますし、やる気になれないとかもあります。
せめてその意識だけは常に持っているべきなのです。「明日は明日の風が吹く」というのは、切羽詰まったストレスからの離脱のためにあるだけの言葉でもあります。日常の危機管理というのは、とどのつまり「日々これ丹精」につきます。
俗にいうところの、「あなたの不幸は貴方だけに終わらない」ことばかりです。

人生でうまくいっている人というのは、やはり「バランス」が整っていることが多いのです。どのようなこともそうですが、このバランスをうまく操縦できる人が、少なくとも、人生路線から途中で脱線事故を起こすことがないというのが本音でしょう。

その一つの元手が「お金」です。お金は、もらったら使うものではありません。貯めてから必要なものに使うものです。貯めもせず、ブランドや遊ぶなどに先に使ってしまうようでは、お金どころか、すべてのバランスが崩れるのは当然です。この時も危機管理ができなくなります。その時のための法律武装は遅すぎます。その時の相手が何かしらの権力を持っている相手だとしたら猶更、金がものをいうはずです。

そんなことにならないためにも、お金は貯める。そして常日頃、多くの危機を想定して、それに備えることを考える習慣にしましょうと言うのが、この本を読む意義にもなります。



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※「権力と闘うための法律知識」(三一書房)

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行政書士 井原法務事務所
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