題名は「法廷雑話」とでも「裁判例話」とでも同じようなものですが、要は裁判例とその判決内容及びそれへの感想です。
ですから、こういう話の好きな人には、マニアックな本と言えます。
著者が、法曹の一人としてこの手の話をするには、裁判官か弁護士が手記的に話すのが適当でしょうから、適任の職種です。
およそ元検察官であった人がこのような手記や記録書などを書いてあるのは、見たことがない気かしますがどうでしょう。
著者には、このような書がほかにもあります。小説家である所以でしょうが。
ちょっと異色なのは「雨月荘殺人事件」というA4タイプの豪華本がありました、382頁の厚さがあり、構成は、実際の警察書類・裁判書類といった形になっています。ですから、むしろ、こちらの本を手に取ってみるほうがどきどきもします。※2
この本については、次回取り上げたいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※1:「法廷考現学」和久修三著(中公文庫)
※2:「雨月荘殺人事件」中央公論社刊
0コメント