ポイント還元とは、スーパーマーケットや、家電製品店(ネットでも)、百貨店など主に小売店において、顧客が商品を買う際に、ポイントと言う還元分を付けることで顧客にその分のお得感を感じさせる商法です。
買えば買うほどポイントが付き、その分を後から、何かの商品や、次に買うものから値引きくと言う制度になっています。
・ポイントには期限がある(=消費者側のデメリット、企業側のメリット)
又、多くのポイントには、期限があって、それまでに使わないと権利が消滅するようにもなっています。故に、そのポイントを顧客は、期限内に使おうとしますし、取得ポイントが、それに相応するだけの交換商品などに見合わない時には、そのポイントを放棄してしまうか、更に何かの商品を買う事で、ポイント残高を増して、交換商品に見合うポイント残高にあえてする等の、効果を企業が狙っている物でもあります。
そして、交換商品の種類を多くしているのも、顧客の意識を高める手段になっています。
しかし、ポイント1点の価値が1円に相当している企業と言うのはほとんどありません。
殆どが、半額以下です。つまり、1点=0.5円以下。
交換商品が実際に買う時の価格に換算すれば、その店の1ポイントはいくらぐらいなのか、よく分かります。
つまり、この制度は、ポイントが少ない=購入品額が少ない場合は、効果がない仕組みと言う事です。たくさん又は多額の商品を買わないとポイントが少ないので、意味がないのです。
・取得ポイントを「商品交換や次の買い物から値引く方法」と「現金を還元する方法」がある。どちらがお得?
ポイント制を扱っている企業には、現金で顧客に還元している店もあります。
取得ポイントを何かの商品に変える方法と、現金で返す方法とどちらを選択するかは、顧客自身の考えによるところですが、ポイントの価値からすると、現金還元の方がお得感があるのではないでしょうか。
先般、大垣の人が話していましたが、本部が滋賀県にあるスーパーマーケットの「平和堂」は、滋賀県内の店舗にだけに限り、現金のキャッシュバックだと言う事です。岐阜でもあったと記憶していますが。
交換商品の中に、好みの商品が無い時やポイント数が不足する時は、使用期限内に使えないことも多いはずです。そんな時、「キャッシュバック」又は、その場で値引きの方がどれほど便利であり、喜ばしいものであるかは、自明のところです。
・ところで、このポイントと言うものは、「値引き」でしょうか?「割引き」でしょうか?それとも・・・
A. 値引きとは、売るための商品が、傷や破損、人気がなく売れ息が悪い、人寄せのための売り出し等の時に、販売価格より安くしてでも売りたい場合に価格を下げる時の事。
B. 割引とは、債務の支払い時に、債務額よりも値引きして支払額を受け取る場合の値引き額の事。
C. 割り戻しとは、リベートの事です。つまり、たくさん買ってくれたことに対する謝礼のような意味合いをもつ返戻金の事。
「ポイント制」と言うのは、「A.値引き」ではなく、「C.割戻し」に相当します。
・企業のメリットとデメリット
では、この「ポイント制度」は、企業にとってはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
<メリット>
・使用期限がある=企業の負担が減る。
・後からの、商品割り戻しなので、同じ売り上げでも、その時の売り上げが落ちない。
<デメリット>
・メリットである、「使用期限がある=企業の負担が減る」は、「値引き」より、コスト減なので、企業コスト低減意識から、ポイント制の乱発になりやすい。
・消費者にとってポイント制は、本当にお得なのか?
例)A「100円の品物を10個買うと、ポイントが⒑円に付き1ポイント着く場合」と B「100円の品物を10個買うと、1個に付き10円値引きしてくれる」場合。
A: 100円x10個=1,000円・・・・・・その場で1,000円支払う。
B 100円Ⅹ10個ー10個X10円=900円・・・その場で900円支払うだけ。
Aは、10円で1ポイント✕10ポイント=100円分のポイントが付くが、その場では10個買うのに1,000円支払っている。Bより、高く買っている。
その時のポイントは、先ほど言ったように、1ポイント1円勘定ではない。1円以下より安いのが普通です。しかも、期限付きなので、使わない時は、全くお得な事はない。現金でその場に値引きしてもらった方がお得なのです。
もっとも、ポイントがたまった時に買い物をした時にその場で、1ポイント1円として引いてくれるならまだ良いのですが。それでも、ポインt全額引いてくれる時と未だ残る時があれば、その分は、期限までに、増やすことをしてでも使えるようにポイントを貯めないと期限切れで削除されてしまいます。
しかし、もう一つのやり方は、「値引きしたうえで、ポイントもつけてもらう(付けさせる)」やり方です。この時、値引き額は、ポイントがないときの値引き額より低いかもしれませんが、出来るだけ値引きさせる、そしてポイントを付けさせるように努力すると言う駆け引きが出来ればよいでしょうね。
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