前回の終活講座「エンディングノートの話」補足で、このシリーズは一応終わりとしましたが、昨今巷に出ているエンディングノートを見てなるほどと思わずにいられない記事を見つけました。
それは、店頭に出ているどのエンディングノートを見ても、内容に変わりがないと言う事です。どのノートを買っても損はしません。すべて、統一されてしまったと言うか、多少の違いを探すくらいです。
値段が高いか、書き込めるページ数が少ないか、余白が少ないか。はたまた、遺言相続の知識を別冊又は随所に盛り込むかぐらいでしょうか。
勿論、一杯書き込むテーマがあったほうが、親切で、伝え残すことに漏れが無いように思えますし、実際その期待があるでしょう。
●遺言者の希望 ⇔ 遺族の負担?
しかし、これらは、どれもこれも、(私の今までの話も)当然ですが、遺言者となる人の望みばかりです。つまり、一方通行です。そして中身の多くは、残される身内への、負担となる事ばかりです。勿論、家族が仲良く、家系もうまく継いでほしいと言うのは当然ですし、負担というものではないかもしれません。
とは言え、遺言・遺言書の中で一番の負担は、財産分け・入院介護・葬儀の事でしょう。
中でも、
項目を上げれば・・・
・葬式は、このタイプでやってほしい
・この財産は、遺言書通りに分けてほしい。
・事業をつぶすことなどないようにしてほしい。
・葬儀に呼ぶ人は、〇〇とXXと・・・。
等、注文が並べば並ぶほど、やる事だらけになります。
それが、・・・
・墓は要らない、
・葬儀は、家族だけでいい。
・延命治療は不要
等であれば、遺族の負担は、少しでも少なくなります。中でも、一番のお金の負担が減る事でしょう。勿論家族として出来るだけやれることはやってあげたいと言う気持ちも大切ですし、そんな薄情な事は出来ないとかあるでしょう。が。所詮はお金と時間と気苦労の連続です。
ですから、このエンディングノートを書く時は、終末ではなく、もっと早くから、準備して、お互いによく話し合い、どうすれば、遺言者の望みと、遺族の負担や思いがバランスよくとれるかを考え会いながら、お互いに話し合って書くのが理想なのです。
例)
・入院、介護について=用意してある・していない
・葬儀の費用は、なるべくたくさんの葬儀社から見積もりを取る。
・祭壇、棺など、安いものにする。
・病院から遺体を運ぶとき、一般車両で運んではいけない決まりになっている。が、死亡診断書を持っていれば、個人の車で運んでもいいとされる。であれば、その搬送量は不要になる。
・墓地はあるかないか=先祖のがあるない・祖先の墓は有るが、家を出ているので、そこには入れない。
・墓石店についてはどうなっているか=先祖から知っている・予約してある・何もしてない
等、ノート内の項目としてあるものもないものもあるでしょうし、全く知らないこともあるでしょう。
特に葬儀に関しては、全くの素人で、一生に1,2回あるかないか。それも急にが多く、その儀式の流れは、事務的で、スピードの速さに圧倒されるばかりです。
やったことのないことで、後になって見なければ、良し悪しが分からず、後悔ばかりが多くなりやすいでしょう。
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