建設業法の2020年大改正のうち、重点とも思われる一部を揚げます。赤字部分は特に顕著かと思われます
1⃣建設業法・入契法を改正
「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案(令和元年法律第三十号)」が、令和元年6月12日に公布。
「建設業の働き方改革の促進」「建設現場の生産性の向上」「持続可能な事業環境の確保」の観点から、建設業法・入契法を改正
1「建設業の働き方改革の促進」
・長時間労働の是正(工期の適正化等)➡著しく短かい工期の禁止
・社会保険への加入を要件化。
・下請代金のうち、労務費相当分については現金払い。
2「建設現場の生産性の向上」
・工事現場の技術者に関する規制を合理化。
<元請の監理技術者に関し、これを補佐する制度を創設し、技士補がいる場合は複数現場の兼任を容認>
<下請の主任技術者に関し、一定未満の工事金額等の要件を満たす場合は設置を不要化>
3「持続可能な事業環境の確保」
・経営業務管理責任者に関する規制を合理化
「建設業経営に関し過去5年以上の経験者が役員にいないと許可が得られない」とする現行の規制を見直し、今後は、事業者全体として適切な経営管理責任体制を有することを求める>
・合併、分割、事業譲渡、相続に際し、事前認可の手続きにより事業承継できる仕組みの創設。
2⃣法第7条第1号の省令で定める基準
<令和2年10月1日施行>
【事業者全体として適切な経営管理責任体制】➡建設業者として、下記❶❷いずれかの体制を有すること
➊常勤役員(個人である場合はその者又はその支配人)のうち1人が、次のいずれかに該当するであること
○ 建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有する者であること。
○ 建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者(経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。)としての5年以上経営業務を管理した経験を有する者であること。
○ 建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者としての6年以上経営業務の管理責任者を補助する業務に従事した経験を有する者であること
※建設業の種類ごとの区別は廃止し、建設業の経験として統一
❷常勤役員(個人である場合はその者又はその支配人)のうち1人が、次のいずれかに該当するものであること。➡ Ⓐ 又は Ⓑ + Ⓒ
Ⓐ 建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限る。)としての経験を有する者
Ⓑ 5年以上役員等としての経験を有し、かつ、建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有する者
+
Ⓒ常勤役員を直接に補佐する者として下記をそれぞれ置くものであること。
財務管理の経験・労務管理の経験・運営業務のそれぞれの経験について、直接に補佐する者になろうとする建設業者又は建設業を営む者において5年以上の経験を有する者
※ 上記は一人が複数の経験を兼ねることが可能
▮以上国交省HPより編集加工
1⃣「建設業法、入契法の改正について」より
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk1_000175.html
2⃣「経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するもの」についてより
https://www.mlit.go.jp/common/001365752.pdf
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