昨今の終活ブームで、遺言書を書く人は多くなって来たでしょう。
それは、多分に、「早く書かねばならない・作らねばならない」と気がせいてもいたかもしれません。
そして、一度、自筆遺言証書也、公正遺言証書也を作成すると、それで、ひとつ肩の荷が下りたと感じることでしょう。
しかし、本当は、終わってはいないのです。
例えば、被相続人である貴方の年齢が、50歳だとします。
そして、その時遺言書を作りました。
相続財産は当時、預貯金1000万円、土地家屋価格1000万円だとします。
それを、子供2人に相続させる旨の遺言書を作ったとします。
所が10年後、預貯金は500万円になっていたとか、子供が出来たとかいう事も有りえます。
すると、かつて書いた遺言書の内容を変えたいと思ったら、①法務局提出の遺言書は、撤回して、つくりなおしになります。②公正証書で作った遺言書も加除修正するには、かつての遺言書を撤回して、新しく遺言による加除訂正が必要となります。
これが、法務局保管自筆遺言書でもなく、公正遺言証書でもなく、ただの自筆遺言証書なら、訂正文を何ヶ所も加除訂正するよりは、新しく作り直すのが早いし、作り直し自体がしやすいわけです。
毎年遺言書はみなおす必要性があるのです。
一度作ったから終りではありません。
ならば、そのような事があっても、書き直す必要のない文章であってもいいはずです。
しかし、それが大変難しくもあります。
故に、毎年エンディンノート也を見直して、また遺言書の内容でよいのかも考査しておく必要があります。
であれば、単なる、手書きの自筆遺言書が一番いいのではないかとも言えます。
(ただ、ここでは、自筆遺言書のデメリットがあることを思い出してください。)
また、ひとつは、以前言った事とは矛盾しますが、早い年齢で書く方がいいと言う事も、正しいとは言えません。
早く書いておくと言う意味の一番の理由は、「ひとの命の保証はない」からです。
家族の為・継承の為には、一度でも早く書いておくと言うのが、危機管理なのです。
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