一般に、セールス也、販売也を経験してきた人というのは、「お互いさま」という事を良く心得ているものです。
もっとも、それを知らずして、商売をしている人は,さほど営業成績を挙げていないのが常と言われます。
なぜならば、昔からよく言われるように、損して儲けよとかなどは、大阪商人の発想であり、それこそが商人であるからです。
ただ自分の物を売るだけの人は、(相手の物を買わない)という発想は会社員の発想です。
勿論、普通は、いちいち相手の物を買っていては商売にならないとしか考えません。
そうではなく、相手がこちらに何かのサービス・利得になる事を与えてきたのならば、何かしらの形で返さねばいけません。
もらうばかりではいけないという事でもあります。相手から一つの利得を受けたなら、なにがしらの形で返すことがなければ、相手はすぐにあなたを今までよりも下の線で何事に対しても考えます。
それで、あなたは、何も感じ取らないとか、そのような事はしていたらきりがないなどど考えるようでしたら、きっと、ある程度の線までしか将来性は望めないと言います。
これらの事は、商人(あきんど)と言われる人達の中では、よく交わされる話です。
ただ、商人(あきんど)とセールスマンとは、本来違うものですが。
でも、ある程度の利益を上げている人というのは、多くが商人(あきんど)と言われる人です。
しかも、その人たちは、ネクタイ・背広をきちんと身構えたスタイルのいい人ではありません。ほとんどの人は、ラフな物言いの下町風の感じのよいよくしゃべるおじさんタイプです。
けっして格好のいい人ではないのです。
そのような人を見かけたら、知り合いになっておくべきです。なぜなら、その人達は、儲け方をよく心得、実際儲けています。
また、人生論も良くわきまえた人です。
その人から教えを乞うとしても難しいでしょうが。
江戸時代は、「士農工商」という身分制度でしたのはよくご存じですね。
しかし、何故、商人が一番下の身分だったのでしょうか。侍にとっても、金が必要となると、「商人」に借りねばなりませんでした。
どの世の中でもそうですが、経済というものは、物を売り買いするというところに、経済というものが、社会というものが成り立っていきます。
その時、商人が動きます。
この商人が力を持てば侍をもいとも簡単に動かします。
侍も、金がないと動けません。侍は、商人の力を良く知っており、その怖さを良くわかっていました。
商人の言うなりにならざるを得ません。そんな商人は当然一番下になるのも当然なはずです。
物を直接売るばかりでなく、宣伝などを通していかにしたら売れるかを考えている人も、商人であることは明らかです。
0コメント