1⃣はんこ色々
日常生活でも、ハンコについては、契印、捨印、割印、消印、三文判、実印、印鑑証明書等知っておくことは多いものです。
【実印】
個人の場合は、市町村に登録する印鑑証明書を受けることが出来るものです。
三文判等より大きく、重要な文書に使います。個人なら「山田太郎之印」のように。
法人の場合は、法務局に登録します。
【銀行印】
銀行との取引で、小切手・手形の振り出しや預金の払い戻しなどに使う印鑑のことです。
個人では、実印も認め印も使うので、銀行印候と言うものはあまり区別してつくらないかもしれません。
【代表者印】
つまり、会社の実印ですので、法務局で登録します。
「ooo会社代表取締役の印」と言うような文字が彫られている丸い印鑑です。
丸印と言う時はこれで、銀行印は丸印とは言いません。また、社長印とも言います。
預金の払い出しや、小切手手形の振り出しに用います。これを銀行印として使うところもあります。
銀行印よりは大きいのですが、これを押印した書類を提出をするときには、印鑑証明書も一緒に出すことがあります。(多くは、発行日より3ヶ月以内)
【社印】
通称「角印」とよく呼ばれる四角い印鑑です。
3✕3㎝位の大きさで、多くの書類に社名の中央や右の方に押印します。単に社名だけでなく角印を押すことで、誠実さや厳格さもあり、引き締まり感も感じます。
作りは、右から左に縦書きで「ox株式会社之印」のように。書類によって、社名だけの時や社名+担当者印の時、社名+実印(重要書類)のような使い方があります。
実印や社印の取り決めに法律的な定めはない(実印登録には、大きさに、法律で決まりがあります。➡「はんこの話④」)のですが、慣習的なもので分けています。
【認め印】
個人では、実印以外のもので、三文判とも言います。
普通名前だけが彫ってあります。普段の生活で、簡単な書類に押されることの多いものです。
多くの自治体などでは、これを実印登録には使えないとされています。
氏や名だけでも登録できますが、素材が変形しやすいものや、印影が鮮明でないものは登録できないとあります(例:岐阜市)
会社によっては社印を認め印の様に使うところもあります。
また、幸いと言いますか、印鑑を販売しているところには、会社の印鑑3点セットと言うものがあります。
実印・社印・銀行印の3点セット。作る時は、これが便利です。
法人の新規設立の時に、出資金の払い込みに、取引銀行の口座開設に銀行印が必要です。
どうせすぐ必要になるのですから。安ければ,10,000円前後でもあります。
多くは、会社設立時ですから、会社の成功を願ってでも、少し良い物を求めるのも良いでしょう。素材としては黄楊が無難でしょうか。
写真【認め印】:左がシャチハタ製。中央が、プラスチック製。右は、石材。
会計帳簿が手書きの時には、訂正印として、真ん中よりは、ずっと細い直径5㎜位の豆印という印鑑がありました。
シャチハタ印は、とても便利ですが、認め印として使う場合でも、社内用や、簡易なものには使えるもののたとえ認めで良くても使えない場合があります。
ハンコと言うよりスタンプに近いものです。登録印鑑として認められていないので、実印登録できません。
また、プラスチックの認め印の多くの素材は、「ラクト」と言うものだという事です。
「ラクト」とは英語でLacto. ラテン語のmilkの意味からの造語で、化学用語として使われるとの事です。
カゼインプラスチックと言うものであり、原料は、Milk(牛乳)+vineger(酢)とのこと。驚きです。
【企業必需の3点セット】
<押印の仕方による呼び名>
【契印(けいいん)】
一綴りの文書の枚数がたくさんある時に、全文書が同じ関係の文書であることを表すために、一枚一枚重なり合った綴じ代の部分に、関係者全員が押印する時の事です。(下図①)
また、全書類をとじて、その上から背表紙をのり付けする時は、背表紙と下の文書にかけて、関係者全員が押印します。(下図⓶)
【訂正印(ていせいいん)】
契約書など重要な文書の訂正は「参字抹消壱字追加」と言うように余白に署名印を押して書きます。
数字の場合は、書き直しをせず作り直すようにすべきです。
訂正印の押印は誰が訂正したのか明らかにするためです。
しかし、これはもっと正しくは、「削除2字追加2字」と言う書き方です。
「削除」と「追加」の文字を先に書くことで、後からの追加文字を防さぎます。
【捨印(すていん)】
捨印とは、文書の完成後に、訂正箇所があることを予想してあらかじめ先に、余白に1,2個押印しておくことです。
★これは、白紙委任と同じになりやすいので、よほど相手が分かっていない限り行うのは危険です。
【割印(わりいん)】
正副と言うような同じ文書がある時に、内容が同じであることを示すために、両方の文書に掛かるように押印することです。
これも全員押印します。契印と同じ意味でつかわれることもあります。
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