「生活学」というような学問はありませんが、中学校などで習う、「技術・家庭科」の範囲だけではなく、普段の生活の中で触れることのあるものを中心に、見聞するということを「生活学」とここでは呼ぶことにします。」
例えば、家族のこと・自分史・家系・親の職業・近所のこと・住んでいる町の地理・歴史・経済・公共施設・風習などをしらべる。
これらのことは自然に身につくと思うかもしれませんが、大人になって世代が変わると、多くの点で、継承していない(教えてない・伝えていない)がために、知らないということが多いのです。
この「知らない」ということは、生活する中では困ることが増えるばかりです。
昨今、相続問題や事業承継問題が問われますが、これも、同じことです。「生活学」は、これらの基礎情報としても、利用価値が十分あるものです。
・「自分の戸籍」を取ってみる➨戸籍の取り方・見方の勉強
・家族、親戚関係を調べる➨家系作り=戸籍、今の自分の存在研究
・親の職業を見る、聞く、手伝う➨職業選択・将来計画・人間関係論の勉強
・近所周辺探索から、歴史・地理・経済・施設などを調べる➨町の成り立ち・人間の研究・環境学・産業・官公庁及びそこでの手続のしかたなどの経験。
これらは、小学校でも少しはやりますが、詳しくはやりません。ですから、中学高校にかけても、詳しく続けて、「住みよい社会とは何か?」「我が家は、ここに住んで社会とどのような存在関係にあるのか?」「人間いかに生きるべきか?」を最終結論として導き出すべく研究するのです。(それは一生続けることでもありますが)
それをやることは、社会科の勉強だけに収まりません。社会のしくみと人間そのものの生き方などまでも、大人になる前に大方でも知るよすがになるでしょう。
それはひいては、良い人間形成の教育にもつながるはずです。
大人になる前に、社会に出る前の基礎知識・情報として。
これらはとても範囲が広く、難しいことでもありますが、最低限でも身につけておけば、(社会に出る前にも)他の人よりも優位に立てることにもなります。
歴史に現れる偉人・有名人の多くには、家庭においてこれらに関心を示す教育や環境が備わっていたことが、彼らの生い立ちを尋ねると出てきます。
*この写真を「人生の船出」とみるか「湖畔や河川に浮かんでいる単なる小舟」とみるかは、人それぞれです。
「今の自分を考える」時によっても、違うでしょう。
要は、ボーッとただ見るだけなのか、じっくり見て考えるのかの違いに出てくるでしょう。
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