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「憲法おもしろ事典」和久俊三著📖

社会生活上で起こる数々の問題を憲法と重ねる問について、分かりやすさを主眼につづられている点が、読者に関心興味を揚げさせているので、ベストセラーにもなっている。

「刑法おもしろ事典」を始めとしたおもしろ辞典シリーズの第3弾がこの憲法編である。

刑法の次に、民法、憲法と続くので、著者も言う様に、順番としては憲法を最初にあげるのがすじだと言っている。基本六法の順にあげればそうだが、他のも出版されている以上、さして問題にとりあげることでもないでしょう。


さて、前置きが長くなりましたが、本書で取り上げている問題事項は、誰もが出会うところの事項が多いので、余計に読んでみたいと思うはずでしょう。
例えば、憲法9条についてや、安楽死・被疑者取り調べ・自白・尊属殺人・陪審裁判など憲法上での関連を違法性適法性を掲げ取り上げています。
その点から謂えば法学徒の学習教材的なテーマの取り上げ方でもあるので、当然ながら法学徒も読者層の一人としてもいたでしょう。
だから、法学徒にはわかりやすい憲法入門副読本としても推薦される本の1つにもなったでしょう。
何しろ、取り上げている題材が、今も続いている話ばかりなので、出版年が昭和57年と古くても、決して古い話題話ではないのです。
中でも、天皇の継承問題としてある女帝についても取り上げています。
「憲法上、女帝を禁じる規定があるかというと、それは見当たらない」(文庫本288頁)と皇室典範1条に「男系の男子が継続する」として女帝を禁じていることと対比させて解答をしています。


憲法おもしろ事典:中央公論社中公文庫

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