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いい得て妙な用語

そもそも当て字と言えば、外国地名などを日本では漢字で書くときにそれらに当て字を使っています。隠語・造語もこれに似た様なものです。中には言葉遊びのものもありますが。

<例>

・アメリカ➨亜米利加、フランス≖仏蘭西、ドイツ=独逸、イタリア=伊太利亜、オランダ=阿蘭陀、ロシア=露西亜
・宜しく➨夜露四苦
・カタログ➨型録

これらはご存知のように、戦前まで、外国名を日本語訳にする際に使われた国名です。そして、明治時代の小学校教本にはカタカナが用いられていたのは、ひらがなよりもカタカナ教育が先だったからです。カタカナは漢字を読みやすくするために、漢字の一部を取り、生まれたのです。漢文を読むためのカタカナが、本来正式だったと言われます。現代人の我々には、カタカナ交じりの文章は読みくいのですが。

しかし、下記は、単なる当て字とは違う意味があっての当て字や替え文字です。

修行走(しゅぎょうそう)=言わずと知れた、修行僧をもじって、「修行のために走る」意味合い。どこかダジャレにも聞こえますが、イベントや目的に向かっての意思表明でもってこのような当て字にするのも楽しい意気込みです。

日本は当て字を商売に持ってくることが多い文化でもあります。

・春夏冬➨秋ない➨商い、一升➨益々、五合➨半升➨繫盛・・・・・商い益々繁盛

・只➨ロハ…これは、当て字ではなく、文字の解体ですが、商売でよく使われます。「ロハ」すなわち、只(ただ)=無料です。


争族(そうぞく) ≖「相続」とはもめるもの。もうずいぶんと知られてきたのではないだろうかというこの当て字。相続そのものを如実に表している当て字なので、いずれこれも同義語として、辞典に載るような気がします。

負動産=不動産であるわけですが、これも、相続による不動産である時は、遺産分割としても厄介な代物であるわけです。故に、「負動産」とは言い得て妙です。


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