◀◀◀次の記事                                                         前の記事▶▶▶

定年後、働く?働かない?

今時の60才と言っても、高齢化の波の中では、昔の50歳ぐらいの体力位と言うのが一般的に言われるところです。
また、政府も言うように、定年の延長例示があるように、まだまだ、5年先、10年先70才までは、働くのが、普通になりそうな時代です。
「働ける」のか「働かねばならない」のかは、人それぞれでもありますが、「働かなければならない」と言う声が多いのも事実です。
「年金だけでは食っていけない」とよく言われるなかで、今後その年金すら支給延長の話も出ています。それどころか、もうでない=年金破綻とも予測されています。
そして、今の「賦課方式」から「積立方式」への変更が必要であると。
しかも、その先、年金もない老後になれば、自分の老後は自分で賄うしかない時代になるとも言われます。まさに「どうするの??????」です。


1⃣         

そこで、今回お話したいのは、「定年後(60才定年として)に働くのか働かないのか?」です。

❶働かない・・・趣味・旅行・健康などで暮らす
・定年後の生活費は準備してある
・家族が面倒を見てくれる
❷働く
・今の勤め先で働く
・別の会社、別の仕事で働く
・自営業を続ける

これらの中では、自営業は多くの人が、世襲交代はあっても、働き続けるのが普通です。
士業でも、死ぬまで現役と言う人や現役超高齢医者で有名だった日野先生も見えたので、これらとは別格の部類かもしれません。
❶も❷も元気であることは、基本です。
ましてや、5年10年働くと言うより、働かざるを得ないとなったら、健康でなければなりません。

しかし、5年後はまだしも、10年後70才の時にどれほど働けるか・・・です。
体を使ってきた仕事なら、70才でも体力に問題なくできるかもしれません。
しかし、そうではない多くの仕事に携わってきた人の体力は、どうでしょうか。
今の60代は、昔の50代と言われるほどに、体力的には若いのでしょう。
体力年齢は、年を取ればとるほど加速度的に老け込んでいきます。
20代、30代の5年と60代の5年は倍以上に違うでしょう。それほどに老化が早いと言う事です。
世間の流行に流されると、自分を見失います。
人生80年、100年時代などと言う言葉は、流言飛語と捕らえるほうが、一所懸命生きる・時間を大切にする考え方を追従するでしょう。
江戸時代でも90才の高齢者はいました。
しかし、信長の如くに「人生50年、流転の・・・」と言う方が、体力的にも、精神的にも合ってます。


歴史を見ればわかるように、誰もが事を成してきた人は、10代20代です。
明治維新も若者ばかりです。
それからすると、今は、高齢化社会であっても、定年後は働かなくても良い世代であるのが普通です。
「若い時に随分働いてきた、定年後は生活を楽しもう」が本来の姿です。
しかし、多くの人がそうであるように、「働かざるをえない時代」です。
ただ、これはどの時代でもそうです。
多くの著作においても、定年後を「第二の人生」と捕らえた書き方がされています。
この「第二の人生」として、定年後以降を捕らえるには、やはり、金銭の問題がない事を前提にします。
お金もないのに、趣味や体力作りに専念できるでしょうか。
これらの著作の様に定年後を生きるのもとても適切な生き方の指針です。
参考になるところは大です。


多分に、多くは、年金だけではやっていけないが、何とか家族の世話の中で生活できるのでと言うのが普通でしょう。
定年を過ぎて、なお夢や理想を持てるのは大事であり必要ですが、それがそのままできる人は、お金が少なくても「生活できる人」であり、考え方も若い人です。
とは言え、先ほどから申していますように、「年金もままならない」と言うのにそんな夢みたいなことが誰にもできるのでしょうか。


2⃣          

先ほどから、世の中とは違う逆説的な事ばかり申し上げていますが、実はそうではありません。
申し上げたいのは,どちらも両立しましょう。
両立させましょうと言う事です。


そもそも「働く」と言うのはどういう事でしょうか。


私たちが休む日「休日」を設けるのは、働いたからです。
365日働きづめではなく、最低限、週に一度は休みましょうから、週40時間となってきました。
休みとは、働くからあるのです。だから、心が休まるのです。
次の働くための「活力」作りなのです。
そして「働ける」と言うのは、「喜び」です。
勿論働きずぎで体を悪くするのはダメです。


よく「働くだけの人生だった」と言う話を聞きます。
もちろん、何故?と問いたくなりますが、ある意味、それは幸せとも言えます。
愛する家族の為だけに働いてきた・・・多くの人がそうでしょうが、なんと素晴らしい言葉でしょうか。
その為だけの人生だとしても、ある意味幸せと言えるでしょう。
自分は二の次。こんな親の元で育った子供と言うのは、とても幸せなのです。
その感謝のしるしを、何かの形で恩返しするべきです。
それが出来ない家庭が多いのもよく聞くところです。


「働く」「働かない」は、家族みんなで考えるものでもあります。     

     

NHKドラマ「おしん」でもあるように、家族のために働く・働かざるをえない実情の中で、家族がどのように支えていくのか。
家族こそが最期の心のよりどころであるはずの中で、酷い職場環境の中でも働かざるを得ずに、若くして死んでいく社会。そんな時代。
今はそんな時代でないと言えども、一つ間違えば、その本筋に違いはないでしょう。




0コメント

  • 1000 / 1000


行政書士 井原法務事務所
TEL/FAX 058-241-3583